韓国コンテンツ振興院オンライン教育サイトEDUKOCCAで公開された
お日さまがモデレーターを務める大御所俳優イ・スンジェ先生のインタビュー
【演技を語る瞬間、今イ・スンジェ(연기를 말하는 순간, 지금 이순재)】🎤
第1~3話に続き、今日は第4話をご紹介していきたいと思います。
ハ・ジウォン X イ・スンジェ【演技を語る瞬間、今イ・スンジェ(연기를 말하는 순간, 지금 이순재)】第1話 イ・スンジェの「演技哲学」、人生の哲学を盛り込む
ハ・ジウォン X イ・スンジェ【演技を語る瞬間、今イ・スンジェ(연기를 말하는 순간, 지금 이순재)】第2話 俳優の言葉「演技」、そして演技の基本
ハ・ジウォン X イ・スンジェ【演技を語る瞬間、今イ・スンジェ(연기를 말하는 순간, 지금 이순재)】第3話 作品とキャラクター分析のノウハウ
4.배우의 시선 vs 연출가의 시선 – 연기를 말하는 순간, 지금 이순재
俳優の視線vs演出家の視線-演技を話した瞬間、今イ・スンジェ
「こんにちは。『今、イ・スンジェ』のMCを務める俳優ハ・ジウォンです」
「先生の演技人生には演劇は欠かせません。
だから今この瞬間、先生と演劇に対する詳しい話をしてみたいと思います」
「こんにちは、先生」
スンジェ先生「はい」
「先生は本当に『地平線を越えて』デビューして以来、
『かもめ』、『アート』、『リア王』、『長寿商会』、本当に多くの演劇に出演されました。
そのためか、本当に演劇に対する愛情が格別だと聞きましたが、いかがですか?」
スンジェ先生「演劇の歴史は長いです。 古代ギリシャローマ時代から始まったので、
新しいメディア、映画はほとんど19世紀後半、20世紀から始まり、
テレビの歴史はそれよりもはるかに長いです。
そのため、すべての源流が演劇であると考えればいいし、
また演劇を通じて作家、演出家、俳優たちが演劇行為を通じて定着することになるのです」
スンジェ先生「特に俳優は演劇というものを一つの作品を持って、
場合によっては1ヶ月から2ヶ月間練習を通します。 その過程を通じて言葉を身につけ、
行動を決めて、その次に表情を作って、だから立体的な演技をするのが演劇の行為なんです。
ここから発生するのが映画、テレビですが、
演劇自体が私たちの行為の基本だ、源泉だと考えればいいのです」
「では、先生が思うに演劇演技とメディア演技の最大の違いは何だと思いますか?」
スンジェ先生「大きな違いは演技という原則は同じで、
一旦演劇は幕を開けると幕を下ろすことができません。
すべてを俳優に任せる行為がまさに演劇です」
スンジェ先生「映画を撮って、間違って作ったら、監督がカットしてまた撮ることができます。
ドラマもたまに台詞を忘れてしまうと撮り直す場合がありますが、
すべての演技の基本は演劇から始まります」
スンジェ先生「こう考えた時、演劇は必然的に中心的役割を果たすことになります」
「昔、先生も私に演劇を必ずやってみろと言ってくださいましたが」
「私がまだ演劇をしたことがないので、少し恥ずかしいです(笑)」
スンジェ先生「いつか一度やりましょう」
「2023年に『リア王』の熱演を繰り広げました。
ユニークな王様キャスティングであり、また負担になったと思いますが、
以前の『リア王』とどのような差別点を持ちながら演技されたのか気になります」
スンジェ先生「僕の場合はシェイクスピアに対するノスタルジアを持っていますが、
若い時に『ハムレット』ができなかったです」
スンジェ先生「 必ず一度は経験しなければならない役割なのに、
それができなかったし、中年たちとしては『オセロ』、『マクベス』のような4大悲劇で
そのような役割ができる役割なのに、僕は小柄だから、
そのような将軍たちの役割がうまくいきませんでした。
それで唯一残ったのがシェイクスピアの『リア王』ですが、これはちょっと簡単な演劇ではありません」
スンジェ先生「また、『リア王』が中心になって引っ張っていかなければならない役割であり、
そのためにまた象徴性になったり、色々な状況が変化してくるその表現力が非常に必要な役割なので、
しかし一度やってみようと思ってしたのが、もう3時間20分の訓練をしてみよう」
「本当にすごいと思います」
スンジェ先生「古典シェイクスピアのその長い台詞をきちんと表現しないと意味が伝わりません。
だからそれは正確な発声と発音、そしてその台詞の中で最も重要な部分を正確に伝達することが必要だ。
それで僕の場合は、『リア王』の場合はもう2ヶ月前からセリフを全部覚えた。
そうしてもちゃんとやるかどうかというのが古典の力です。 そして古典の難しさです。
私たちがこれらの古典を原典そのままあまりする場合がありません。
なぜなら、劇場の条件、時間の関係、
観客との関係などのために大まかに縮小することになっています」
「そうですね」
スンジェ先生「そうすると本当に真髄が抜ける場合があります。
ところが、これらの古典はそのような節々の文学性、哲学性も大事ですが、そこに核があります。
『リア王』も見ると、王が王子だった時は全く関心もなかったし、
見向きもしなかったあの下の民たち、本人がその位置に落ちてみると、その時にこうし始めたんです。
それが自分が王として面倒を見ることができない民に対する懺悔のくだりです。
実はそれが核なんです。そのために3時間20分を使うのです。
その当時、多くの貴族に投げかけるメッセージです」
スンジェ先生「高い所にいるためには、下にいる人たちの面倒を見てくれ。
その人たちのために何か寄与をしろというメッセージを密かに投げてあげるんです。
古典はみんなそうなんです。 それで、それを一度原作のままいろいろ難しい条件があるんですけど、
原作通りに一度やってみようと試みたんです」
スンジェ先生「心配が多かったですが、初演の時の反応がかなり良かったです」
スンジェ先生「だから再公演をもう一度しました」
スンジェ先生「結局原作のままやってみると、このようないわゆる真心、
このような自分の本質を理解するようになるのです」
「本当に大事ですよね、実は」
スンジェ先生「面白いのが『夏の夜の夢 (A Midsummer Night’s Dream)』を見るとですね。
最後にテセウス領主が結婚式をするんですが、
市場にいる商人や下僕のような庶民、このような友人たちが集まってお祝いの公演をします。
それで行ってやろうとしたら貴族もいる。『ああ、庶民のパーティーに見るものがない』 って言ったら、
テセウスは『そうではない。私たちの目で見ないで、彼らの目で見ろ。
彼らの努力と真心がどれほどありがたいか! 』
終わってからはその民たちと一緒になってお祝いパーティーをするんです。
それは何か。リーダーの『与民同楽』。 いわゆるリーダーで、
民の悲しみと喜びを分かち合うことができるリーダー」
スンジェ先生「古典はすべて意味があります」
「そうです」
「先生、演出もされたじゃないですか?」
「アントン・チェーホフの戯曲を原作とする
『かもめ』を通じて演出までされるようになりました」
「『かもめ』の演出の際、俳優の演技が何よりも重要だと強調しました」
スンジェ先生「もちろんです」
「その時、演出家として俳優たちにどんな演技ディレクティングをしたのか気になります」
スンジェ先生「特にさっきも言いましたよね。
古典、また名作は俳優の演技が生きてこそ、その作品が伝わります。
なぜなら、その台詞ごとに名台詞があり、そこに文学、哲学、思想が入っている作品です。
俳優がそれを正確に表現できなければ、(名作の)その(本来の)意味を失ってしまいます。
古典だけでなく、現代演劇も同様です」
スンジェ先生「どんな演出によって変な変形をしたり、試み上あり得ます。
そのような演技の本質をきちんとうまくやれば、俳優が生きなければならないなんて、
どんな形であれ。 そのために僕はまた俳優なので、俳優を強調するしかないのです。
チェーホフまた『かもめ』なんかは、作品の根本的な意味はこの体制では若者の未来もないと説明したのがチェーホフです。
だから早く壊さないといけない、変えないといけないという、そういう意味があるという作品です。
俳優たちの演技力を極大化させることで、作品の本格化を高めようという意味で、演出の方向をそういったのです」
「先生は演技もして、また演出もしてみましたが、
俳優の視線で見る演技と演出家の視線で見る演技はまたどんなところが違うのでしょうか?」
スンジェ先生「演出はどうせ作品全体に主眼を置くしかありません」
スンジェ先生「その次に俳優は、そのカーテンにおいてディテール、
そこまで演出が狂って指示できない状況があるんですよ。 そういう部分を俳優が作り出すんです」
スンジェ先生「それで、同じ作品をしてもA俳優とB俳優が共同でダブルキャスティングをしても
A俳優の表現とB俳優の表現が違うことがあります」
「そうですよね」
スンジェ先生「どれが上手か下手かではなく、
それはその俳優たちの一つの芸術的解釈の違いじゃないですか。 それを共存できるということだから。
演劇のようなところにも数多くの『ハムレット』ができたが、
同じ『ハムレット』がほとんどなかったという。
それがまさに俳優の芸術創造領域だと考えればいいのです」
「今日また演劇についての話をしてみると」
「俳優人生がこんなに多彩なんだという考えをまたするようになりました」
スンジェ先生「私の生涯というのは単純なものです。
しかし作品を通じて様々な生涯を経験してみる。
王にもなった、乞食にもなった、泥棒にもなったが、いろんなことを経験できるじゃないですか?」
「私がインタビューをしながら、(インタビュー)する前に思ったより」
「先生が演劇に対する情熱が本当に格別だということを感じることができる時間でした」
スンジェ先生「私たちは演劇から始まったんだね」
「今日、イ・スンジェ先生の次の演技を期待しながら、
この時間をお別れしたいと思います。 ありがとうございます」
スンジェ先生は大御所俳優としてこれまで数えきれないほどたくさんのドラマに出演されたし、
旅行バラエティー番組『花よりおじいさん』まで出演されたんですが、
俳優として多くの舞台に出演されたし、演出家として演劇に参加されました。🎭
古典劇には疎いけど、先生が主演を務める「リア王」は
シェイクスピアの4大悲劇の中でも最高作に挙げられる作品なので、
今年の11月16日で90歳を迎える先生が高齢にもかかわらず、
2021年に3時間を超える23回の公演、全公演でリア王を演じたと聞いて本当に心の底から尊敬します。💜
先生の俳優人生は演劇から始まるので、
昔、お日さまにも「必ず演劇をやってみろ」と仰ってたそうです。🥹
最近舞台やミュージカルに挑戦する俳優さんも結構いるので、
そんな記事やCMを見るたびに「ジウォンオンニもいつか挑戦したら…」と密かに期待していて…🤭
そしてこのインタビューで一番印象に残ったのは、スンジェ先生のこの一言…
「私の生涯というのは単純なものです。
しかし作品を通じて様々な生涯を経験してみる。
王にもなった、乞食にもなった、泥棒にもなったが、いろんなことを経験できるじゃないですか?」
お日さまも昔のインタビューで…
「多彩なキャラクターの人生を体験することができて、
体験したことのないものに触れて、私にとってとても幸運なことだと思います」
と話してましたね。ジウォンオンニのフィルモグラフィーを振り返ってみると、
ホテルの総支配人、シェフ、同時通訳者、外科医、靴会社のマーケティングチーム長、
北朝鮮特殊部隊の教官、スタントウーマン、葬儀指導士等々、
本当に様々な人生を体験したな~と実感したし、
やはり俳優って与えられたたったひとつの人生の中で、
作品や役を通じて、たくさんの人生を体験することができてすごいな~と改めて思いました。🥹
ジウォンオンニは次の作品でどんな人生を体験するのか、気になって仕方ないです。
もちろん我々のトップスターナムミも早く会いたいね。🎬
スンジェ先生は先月、過労で休息が必要だという医者の強い勧告により、
『リア王』の公演をキャンセルすることになりました。
一日も早く体調が回復され、公演が無事再開されますように心からお祈りしております。
そして近い将来、先生とお日さまの再共演が見れることを心から祈っています😊