ハ・ジウォンXソン・ドンイルXキム・ヒウォン主演映画『担保(담보)』カン・テギュ監督インタビュー③ 「ハ・ジウォン俳優も演じながら、あまりにも多くの涙を流した」

今週香港のコロナの感染者が一気に増えて、
映画館はいつ閉鎖してもおかしくないから、昨日人が多い時間帯を避けて、
もう一度スンイに会いに行きました。💎
カン・テギュ監督のインタビューを読んでから、『担保』を見返すと、
また新しい発見があります。というわけで、
今日もカン監督のインタビューを紹介したいと思います。💖


【招待席】カン・テギュ監督「涙を流しながら演出…『担保』だから可能でした」

血縁を超えた連帯を込めて好評…「借金が光になる世の中になりますように」

ヴィクトル・ユーゴーの長編小説『レ・ミゼラブル』を見ると、ジャン・バルジャンとコゼットの関係性が目を引きます。 血縁で絡まってはいないが、誰よりも絆が固い、父娘に劣らない連帯を形成するからです。ジャン・バルジャンはコゼットの母親のファンティーヌに、自分とは血一滴混ざっていないコゼットの面倒を見ると約束し、これを守る。 最初は不幸だったファンティーヌの人生が自分のせいだと思ったジャン・バルジャンの罪悪感がありましたが、後の姿は確かにコゼットへの父性愛のような愛でした。 そしてジャン・バルジャンとコゼットはお互いにとってプレゼントのような存在でした。

映画『担保』の中のドゥソク(ソン・ドンイル)とスンイ(パク・ソイ)は、ジャン・バルジャンとコゼットそのものだ。 映画は情け容赦のない闇金業者ドゥソクと彼の後輩ジョンべ(キム・ヒウォン)が踏み倒されたお金をもらいに行ったが、うっかり9歳のスンイを担保にしてしまい、育てながら繰り広げられる話を盛る。 ドゥソクはスンイの母親(キム・ユンジン扮)からお金をもらおうとして子供を育てるようになるが、すぐ人知れずに責任感を持つようになる。 スンイはドゥソクの手で育ち、大人になります。 悪縁で縛られたドゥソクとスンイが天倫で繰り返す過程は、観客の涙腺を刺激する。

ソウル三清洞のカフェで会ったカン・テギュ監督は「ソイがスンイが経験する状況をもっと分かりやすく理解できるように『レ・ミゼラブル』の本や映画を見るように勧めた」と話した。 見ず知らずのドゥソクとジョンべの手で育ったスンイの姿は、貧しい環境の中で養父に手厚い世話を受けながら成長したコゼットの姿と変わらないと判断したからです。 カン監督は「本を読んだソイがコゼットに対して可哀想だと思い、気の毒だと言った」と伝えた。

「まるであしながおじさんのように愛をあげます。 ドゥソクが育ってきた不穏な環境と結びつく地点です。 (映画では編集されたが)ドゥソクも独りぼっちで育ってたんです。 したがって、スンイは自分が経験した不幸を経験しないように願う気持ちを持つようになります。 『担保』は大人が子供に持つ基本的な小さな関心と憐憫から拡張した特別な縁を含んでいます。」

カン・テギュ監督の前作は、女性囚人たちが結成した合唱団の感動的な物語を描いた『ハーモニー 心をつなぐ歌』(2010)です。 家族の物語に関心が多かったカン監督は『担保』にも前作に続き、特別な連帯を盛り込むことにした。 カン監督は「『担保』もまた、『ハーモニー 心をつなぐ歌』と同じ脈絡の部分がある」とし、「実は他人の家族だが、この物語が現実から疎外される家族に必要な部分であると考えた」と説明した。

血の繋がりがなくても家族になれるという話が映画を貫く。 カン監督は日本映画『そして父になる』(是枝裕和監督)と自身の短編映画『待つ』を例に挙げた。 『そして父になる』という実子ではない子供を6年間育てているという事実を後になって分かるが、結局自分がお父さんだということを受け入れる一人の人間の姿を描く。 『待つ』もやはり家族愛を込めるもので、この世を去った母の再婚相手である男性を結局『お父さん』と呼ぶようになる内容です。カン監督は「子供をどう受け止めるか、という質問を投げかけることもできる」と話した。

「家族という概念は状況によって異なることがあります。 血縁同士の家族もいますが、非血縁同士の家族もありますよね。 結局、関係から始まっていると考えるようになります。」

『担保』として俳優ソン・ドンイルの演技力も再確認できます。「母性愛」、「家族に対する欠乏」、「不遇の子供時代」などの素材について、ソン・ドンイルは「ほとんど僕のことを書いたシナリオ」と言ったりもした。 これについてカン監督は、「個人の歴史が盛り込まれているというのは、とても良いことだ」と話した。

「ソン・ドンイル先輩が成長期にどれほど苦労したか分かります。 ドゥソク役を演じるにおいて、影響がないわけではありません。 経験を通じて持っている感情を表出するということは『本物』を表現することじゃないですか? 漠然と良く見える以上に、 もっとにじみ出ていたような気がします。 人間群像の役割を自分ならではの方法でうまくこなす俳優だったので、それほど注文することもありませんでした。ハ・ジウォン俳優も演じながら、あまりにも多くの涙を流したので、スタッフたちが席を外したりもしました。 俳優たちのリアリティが映画に盛られたました。」

カン監督は現場でパク・ソイの演技先生を自任したりもした。 数多くのカメラとスタッフの視線を怖がらないように、パク・ソイと目の高さを合わせ、彼の感情を共感しようとした。

「中年の男性は涙もろいというけど…(笑)演技も下手ですが、子供に自分の目で表現したかったです。 『僕ならこう表現すると思うけど、あなたはどう表現したいの?』と何度も聞きました。 それから『担保』の悲しい感情を引き出すのです。 人物を作り出す過程で、お互いに努力したことで、ソイと私は二人とも格別になりました。 状況に没頭するうちに、涙が自然に出てきました。 子供には恥ずかしくなかったんです。『担保』だから可能でした。」

『担保』を見た観客が多く語られるシーンがあります。 スンイが一緒に移動する車の中で、ドゥソクに「ところで、担保はどういう意味ですか?」と尋ねる。 ドゥソクが「今度宝物になる」と答えると、スンイは「それじゃ、私はおじさんの宝物ですか? 私は宝物です!」と言いながら幸せな笑顔を浮かべる。

「人が生きることに関心があります。 社会的に有利な方向へ行ける映画を作りたいです。 まだ生きていかなければならない力が必要じゃないですか? 否定的な状況を乗り越える映画になってほしいです。 借金ではなく光となる『担保』のように。」

元記事:こちら


『担保』が韓国で公開されたとき、
キャストと監督のインタビュー記事がたくさん上がってきて、
ざっくり読んでたが、ジウォンオンニを始め、『担保』キャストのインタビューはもちろん、
カン・テギュ監督のインタビューも凄く読み応えがあって、じっくり読みたくなります。💗

「ハ・ジウォン俳優も演じながら、あまりにも多くの涙を流したので、
スタッフたちが席を外したりもしました。
俳優たちのリアリティが映画に盛られたました」

とカン・テギュ監督がインタビューで明かした『担保』の撮影秘話。🎬
このシーンはまさにスンイとドゥソクのクライマックスシーン。
ジウォンオンニがインタビューでこのシーンについてこう語りました。
「撮影が終わっても涙が止まらなかったシーンもあったと」と聞かれると…
最後のシーンだ。 再撮影した。演技的な部分のためではなく、
空間の感じのためにもう一度撮影することになった。
一度吐き出した感情を、時間が経ってまた取り出すのは、
すごく大変なことだ。 すでに記憶されたメモリーがあるため、
新たに感情を表現するのが大変だった。
心配もして撮影しながらも大変だった。
テイクにも何度も行ったんだけど、気に入らないんだ。
だから宇宙に私が一人でいるかのように全部消した。
悲しい感情もなく、何もない状態から出直す感じで撮った。
たまに演技をしていると、感情が制御できない場合がある。
そのような地点まで行ってみたら、
涙があまりにもたくさん流れた。 雰囲気が急におかしくなったよ。
ハハ。大事なシーンなんですが、感情が出てきてよかった

映画館で『担保』を10回見たが、10回見てもジウォンオンニにつられて号泣しちゃって…😭
自分もおかしいと思うぐらい、涙が止まらない。
カットがかかっても涙が止まらないジウォンオンニの気持ちが分かる気がします。🥲
このエンディングシーンを見て、本当にいろんな感情が込み上げてきます。💗

ちなみにドンイルさんもこのシーンを『担保』の名場面として挙げました。
ネタバレの記事ですが、とても素敵な記事だから、訳してみました。👇🏻


【ソン・ドンイルが選んだ様々な名場面】 『担保』のスタッフまで響いた再会シーン

*次の記事は映画のネタバレを含んでいます。

俳優の記憶に残る作品の中で最高の名場面は何だろうか? 彼らが直接選んだ場面を噛み、食み、味わう。 「様々な名場面」は俳優の記憶に残る映画の中のワンシーンとその中に込められた意味、エピソードなどを語るコーナー。今回の主人公は映画『担保』(カン・テギュ監督)の俳優ソン・ドンイルです。

映画『担保』は情け容赦のない闇金業者「ドゥソク」と彼の後輩「ジョンべ」が踏み倒されたお金を受け取りに行ったが、うっかり9歳の「スンイ」を担保として育てるようになってから繰り広げられる話を描いた作品だ。

今度の作品でソン・ドンイルは闇金業者ドゥソク役を演じました。 険しい顔つきや無愛想な口調とは違って、温かい心を持つ人物です。 スンイの母親から踏み倒されたお金をもらうため、スンイを担保に連れていく強気に攻めていたが、計画とは裏腹に、うっかり子供を育てることになった。

「今回の作品を撮るとき、『泣かないように』と言いました。 観客の皆さんが、 『ソン・ドンイルが一度泣いてもおかしくないんですが? なんで泣かないんだろう?』と思うかもしれませんが、僕は中間者的な立場なので、僕まで涙を流さないようにしようと思いました。 多くのシーンで涙を我慢しましたが、本当に耐えがたいシーンがありました。 まさに最後のシーン、大人のスンイと再会するシーンでした。」

ソン・ドンイルが言及した「再会シーン」は映画の結末に当たる場面です。

スンイが初めてドゥソクを「お父さん」と呼んだ日、彼はバイクに乗ってスンイを迎えに行く途中、事故に遭ってしまいました。 その後10年も連絡がつかなかった三人家族です。 スンイとジョンべは一夜にして消えたドゥソクを長い間探し回ったが、どこでも彼の跡を見つけることができなかった。 そんな中、スンイは幼い頃、ドゥソクに新しい名前をつけてあげたことを思い出し、「新しい名前」で彼を探しに行きます。 結局、みすぼらしい療養病院でドゥソクと再会したスンイ。 彼女は記憶を失ったままみすぼらしい療養病院で生活するドゥソクの姿を見て悲しみに暮れる。

「僕がわっと泣くよりも、その感情を観客に感じてもらいたかったんです。 ところが、最後のシーンを撮っていて涙が出ました。 死にそうでした。 スンイが僕を見つけてきた時、すぐ分かるのは(設定上)難しいと思うし、だからといって、知らん振りをするには観客たちの目には強引に感じられると思うから。 曖昧に投げてやろうと思って演じました 。涙を吸い込んで一滴ぽとりと落ちるほど。 僕は泣いてないのに、カットかかったら、スタッフたちがわんわん泣いてたんです。」

ソン・ドンイルは、「ドゥソクがスンイのためにまじめに貯めてきた『結婚資金』を見て、こみ上げてきた」と打ち明けた。 ドゥソクが正気でない状況の中でも、スンイのために貯めておいたお金を奪われないように、靴下に通帳を隠している姿が痛ましかった」と打ち明けた。

「多くのシーンが編集されて残念なところもあります。 長い間、三人家族が築いていく『感情線』が重要な作品ですから。 最後のシーンで、ドゥソクが靴下に通帳を隠したのも、先の幼いスンイとソ・テジのコンサートに行った時に伏線が出てくるんですよ。 普段、靴下にお金を隠す姿を見せてくれて、スンイがドゥソクのために靴を買った姿からつながっている部分ですね。」

ソン・ドンイルは、自分と似ているスンイを見て悲しくなることも多かったという。

「僕が生きてきた過程も簡単ではありませんでしたから。 幼いスンイの気持ちも理解でき、彼女に対するドゥソクの気持ちも理解できました。 僕も子供を育てていますから。 スンイがもっと可哀想に感じられる時が多かったです。 気の毒です。だからもっと淡白に演技しようと思いました。 感情を引き出すよりは何もしようとしなかったんです。」

穏やかな笑いと感動が溶け込んだ家族映画『担保』は先月29日に公開された。 秋夕連休とハングルの日の連休中に家族連れの観客と会った『担保』はコロナ19再拡散後、唯一120万観客を動員し話題を集めた。 依然として口コミでボックスオフィス1位を守っています。 ランニングタイムは113分で観覧等級は12歳です。

元記事:こちら


だいぶ前に訳した記事ですが、アップしそこなったので、
監督の記事と共にここで紹介することに。💪🏻
スンイとドゥソクの再会シーンは本当に涙なしでは見られない。😭
スンイに買ってあげたCDプレーヤー、そしてスンイのために貯めた結婚資金、
細やかなディテール一つ一つにドゥソクの愛を感じた。

そしてドゥソクとスンイとジョンべの涙にまた胸が締め付けられます。
とても切なくて悲しいけど、胸がじんわりと暖かくなる素敵なシーンでした。💖
ジウォンオンニもこのシーンを『担保』の名場面として挙げたので、
この前に紹介した記事を貼っときます。👇🏻

ハ・ジウォン映画『担保(담보)』インタビュー⑯ ハ・ジウォンが選んだ様々な名場面「『担保』再会シーン、宇宙に取り残されたように」 2020.10.19

コロナが再拡散して、映画館に行きにくくなりますが、
もう一度映画館のスクリーンで『担保』を見たいです。🥺

投稿者: sunshine1023

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