8月末に発売された韓国のアートマガジン【아트나우(Artnow)】第51号に
アーティストとしてのお日さまのインタビューが掲載されていることが
先日Artnowの公式インスタで発表されました。🎨🖌👩🏻🎨☀
하지원 Ha Ji Won ハ・ジウォン【아트나우 51호 Artnow Vol.51】インタビュー「完全に自分になる時間 – ハ・ジウォン」
せっかくジウォンオンニのインタビューが掲載されるってことで、
アートへの想いや制作の裏側など、どんな話が聞けるのか気になって…
これは手元に置いておきたい!と思い、9月上旬に紙の雑誌を購入しました。📚
なんと!そのフルインタビューがNoblesseの公式サイトでも公開されたんです!👏
ということで、さっそく日本語訳してみることにしました〜!
完全に私になる時間
온전히 내가 되는 시간
2025.10.16
長年にわたり俳優として人々と向き合ってきたハ・ジウォンは、今や画家としてキャンバスの前に立ち、思索を重ねている。
一人の人間として自分を受け入れ、表現する時間——それは彼女の作品にそのまま蓄積されている。

最近はどう過ごしているか気になります。
最近までドラマ『クライマックス』の撮影をしていました。それと並行して、アートフェアに出品する作品を制作し、年末に東京で開催される個展の準備も進めています。今年はビューティーとファッションブランドを立ち上げ、エンターテインメント会社とギャラリーも運営しているので、かなり忙しいですね。会社にも頻繁に出勤しています。
今回は俳優ではなく、芸術家としてのハ・ジウォンにお会いしました。俳優としてのハ・ジウォンと作家としてのハ・ジウォンは、どのように共存していますか?
俳優として生きる中で、脚本の中の人物やその環境がどのように影響し合い、そして関係のある人物たちが互いにどのように変化しながら、アイデンティティを見つけていくのか、その過程を探求してきました。絵を描くときは、逆に「ハ・ジウォン」ではない「チョン・ヘリム」という本当の自分が実在する世界で、自分を客観的に見つめ、その物語をキャンバスに移していきます。これは20年以上俳優として過ごしてきた経験が基盤になっていると思います。その時間がなければ、今キャンバスに向き合うチョン・ヘリムも存在しなかったでしょう。
初めて筆を取ったきっかけ、そして本格的に作品活動を始めようと決心したきっかけは何ですか?
実は俳優という職業で今まで生きてきた時間が、私にとってはむしろ不思議な感覚なんです。その時間を飛び越えてきたような気がすることもあります。幼い頃に抱いた創作への情熱や純粋な楽しさが、絵を描くときに自然と現れるんです。俳優という職業は、与えられた環境や人々によって決められたものを自分の体で経験することじゃないですか?様々な人物の人生を自分の作品のように捉え、その人生に「参加」する感覚です。存在しているけれど、同時に存在していないような気分、わかりますか?ずっと漂っているような感覚でした。そんな中、新型コロナウイルスのパンデミックの時期に多くのことがシャットダウンされました。絵を学び始めて1年ほど経った頃で、多くのことが止まったことで、自分自身について考える時間ができました。その時、「なぜ私は俳優をしているのだろう?」という思いがふと湧いてきたんです。ハッと目が覚めるような感覚でした。私が生きる現実の中で本当の私はどこにいるのか、この世界の中の自分を見てみたくなったんです。そうして制作に没頭するようになりました。
では、その作業を通じて、安定感を得られましたか?演技と絵画が互いにどんな影響を与え合っているのかも伺いたいです。
もともと感情のジェットコースターが激しいタイプでした。実は最近もそういうアップダウンはあります。絵を描くようになってから変わった点は、キャンバスの前に立つと、絡まった感情を落ち着いて解きほぐすことができるようになったことです。以前は現場で周囲を見る余裕がありませんでした。競走馬のように、私が与えられた役割、しなければならないことに没頭して前だけを見て走っていたんです。でも不思議なことに、制作を始めてからは撮影現場をより深く感じられるようになりました。空間に対する認識力が変わったようです。照明を持つスタッフ、慌ただしく動き回る助監督、落ち着かない新人演出家やスタッフのみんなが目に入るようになりました。人物一人ひとりを明確に観察できるようになったんです。本当に面白いです。俳優として働く現場を、別の視点で見ることができるようになったのは、本当に大きな変化だと思います。

Persona, Mixed Media on Canvas, 90.9×72.7cm, 2025

Persona, Mixed Media on Canvas, 90.9×72.7cm, 2025

Virtual Venus, Mixed Media on Canvas, 162.2×130.3cm, 2025
非常に個人的な物語から始まったものですが、普遍的な物語を含んでいるように感じます。
そうですね。本当にたくさん悩みましたが、だからこそ展示を通じて多くの人と作品について分かち合いたくなりました。芸術をもっと深く学びたいという思いもあります。その分、より重い責任感も感じています。絵を描き始めてからは、スクリーンとキャンバスを行き来しながら活動していますが、実際には活動のジャンルを区別することにあまり意味はないと思っています。結局はハ・ジウォン、そしてチョン・ヘリムという人間の仕事じゃないですか。演技を見る観客も、絵を鑑賞する観覧者も、ただ「私」という人間、その人が行う行為として見てほしいです。そのメディアが何になろうとですね。
最近の作品に繰り返し登場するテーマやモチーフはありますか?あるいはよく思い浮かぶイメージは?「あ、これで次の作品を描いてみよう」と思う題材があれば教えてください。
人間は本当に複雑な存在です。常に好奇心を持って探求し、経験し、もっと知りたいという気持ちが先に立ちます。人間の様々な側面の中でも、感情を理解することは特に難しいことだと思います。目に見えないけれど、私たちはある意味それに縛られている部分もあります。そのすべてが絡み合った人間、そして人間関係の中でより強く表れるようです。だから最近は、その感情の根源を追ってみようとしています。それを追いかけることで、結局良い関係を築く方法が見えてくるのではないでしょうか?幸せな人生は誰もが夢見るものじゃないですか?結局、人間と感情についての悩みは、「どうすれば私たちは幸せで、少しでも美しい世界で生きられるのか?」という問いに繋がっていくのです。
アトリエでの一日はどんな感じですか?
自由な状況の中でこそ、良い作品が生まれると信じています。私が揺れている時に描いた作品は、どこか安定していないんです。人々もそれを見てすぐに気づきます。だから時間を決めて作業するタイプではありません。ある日はひたすらキャンバスとにらめっこして終わることもあれば、ある日は震えるような感覚で制作に没頭することもあります。細胞や筋肉が反応しているように感じる時こそ、良い作品が生まれていると言えるでしょう。


上 キャンバスの前に立つハ・ジウォン
下 さまざまなメディアを活用して作品を展開している。
キャンバスに向かう時、今でもときめきを感じますか?
もちろんです。いつもドキドキしてワクワクします。もちろん簡単なことではありませんが。絵を描き始めて6〜7年になります。固定されたものを描くのではなく、人間の感情や瞬間のエネルギーを捉えるので、キャンバスに向かうたびに自分の感情も高まっているように感じます。没頭するんです。ときめきや幸せを感じなければ、どうして制作できるでしょうか?私には想像できません。時には、筆をどう動かしたのか覚えていないほど夢中になったこともあるくらいです。私にとってそのときめきとドキドキが、制作の原動力です。
今後、新たに挑戦してみたい作品の形やジャンルはありますか?
今は主に平面作品を制作していますが、さまざまなメディアに挑戦してみたいです。音楽を作ったり、身体を使った表現にも取り組んでみたいですね。先ほども言いましたが、人々には私を「俳優」や「アーティスト」といった二項対立で捉えてほしくないんです。 「次は何を見せてくれるんだろう?」 「どんなことを仕掛けるんだろう?」 そんな期待感を持ってもらえる存在でありたいと思っています。だからこそ、すべてのジャンル、どんな形でも挑戦してみたいという気持ちがあります。 最終的には、わざわざ説明しなくても理解してもらえるような人になりたいですね。どんな関係性で出会ったとしても、それは関係ありません。
📸 編集:チョン・ソン(song@noblesse.com)
📷 写真:アン・ジソプ(人物)、APYギャラリー(作品)
元記事:こちら
このインタビューが行われたのは7月上旬。☀
ジウォンオンニはまだドラマ『クライマックス』の撮影中で、
大阪のアートフェアに向けてアトリエで制作に励んでいた時期でした。🎨
私はというと、釜山国際映画祭に行く前に注文したArtnowが届いて、
ジウォンオンニのインタビューを読んで、「いつかここで紹介したいな」と思っていたんですが、
ちょうどいいタイミングでインタビュー全文がNoblesseの公式サイトに掲載されて!✨
こうしてフルでご紹介できるのが本当に嬉しいです。💗
ジウォンオンニは以前のインタビューでも話していましたが、
コロナでは作品など多くのことが止まってしまい、自分自身と向き合う時間はあったものの、
感情のジェットコースターも激しくて、「俳優として足りない」と感じ、引退まで考えていたそうです。🥺
当時は絵を学び始めて1年ほど経った頃で、キャンバスと向き合う時間が増える中で、
「私はなぜ俳優をしているんだろう?」という思いがふと湧いてきて。
現実の中で「本当の自分」はどこにいるのかを考えながら、作業を始めたという。🖌
その後、アーティストとして本格的に活動を始め、Art Project Yを立ち上げ、
ギャラリーオーナーにもなったジウォンオンニ。☀’
そして今年、3年ぶりに女優としてドラマ『クライマックス』の現場に戻ってきました。
久しぶりの撮影現場では、人物一人ひとりをより明確に観察できるようになり、
現場の空気も以前より深く感じられるようになったそうです。
大阪のアートフェアでも話していましたが、『クライマックス』で演じたキャラクターの舞台で感じたことが、
そのままキャンバスに表現されていて、その作品は私も実際に見てとても印象に残っています。
そして今回のインタビューでも、ジウォンオンニはこんなふうに語っています。
「絵を描くときは、逆に『ハ・ジウォン』ではない『チョン・ヘリム』
という本当の自分が実在する世界で、自分を客観的に見つめ、
その物語をキャンバスに移していきます。
これは20年以上俳優として過ごしてきた経験が基盤になっていると思います。
その時間がなければ、今キャンバスに向き合うチョン・ヘリムも存在しなかったでしょう」
いつも感じるのは、女優ハ・ジウォンとしての経験や感情が、
アーティストとしてのハ・ジウォンのキャンバスにも映し出されていること。
そして逆に、アーティストとして活動する中で得た経験や感じたことが、
女優ハ・ジウォンにも新たなインスピレーションを与えていて、
それがドラマや映画での演技に深みを加えているんだなって、いつも思います。😌
そんな思いがあるからこそ、今回のインタビューで一番共感して、心に残ったのがこの言葉でした。
「人々には私を『俳優』や『アーティスト』といった二項対立で捉えてほしくないんです。
『次は何を見せてくれるんだろう?』『どんなことを仕掛けるんだろう?』
そんな期待感を持ってもらえる存在でありたいと思っています。
だからこそ、すべてのジャンル、どんな形でも挑戦してみたいという気持ちがあります。
最終的には、わざわざ説明しなくても理解してもらえるような人になりたいですね」
俳優であっても、アーティストであっても、どちらも「表現者」であることに変わりはないと思うんです。
女優ハ・ジウォンは、キャラクターを通してさまざまな人間の物語を見せてくれるし、
アーティスト ハ・ジウォンは、キャンバスを通して自分自身の物語や想いを語ってくれるでしょう。😌
だからこそ、1023としては、次にジウォンオンニがどんな姿を見せてくれるのか、
考えるだけでワクワクとドキドキが止まりません。💗
昔、ジウォンオンニがインタビューでこんなふうに話していたことがありました。
「キャラクターにとてものめり込む方だが、
作品が終わると実際のハ・ジウォンはとても虚しい。
作品が終わって日常に戻ると、
『私はどうしてこんなに退屈で面白くない人なんだろう?』と。
だから早く次の作品をしたいという思いが本当に大きかったです。
映画の撮影現場に行けば、私の周りにたくさんの人がいて、
とても楽しいですが、現実の私はそうではないのです。
自ら映画俳優ハ・ジウォンと日常ハ・ジウォンを区分して暮らしてきました。
ところが、ある瞬間、どうやって生活したら、
私自身がとても不幸だということを悟りました。
俳優ハ・ジウォンも大事だけど、
それよりもっと大事なのは『私、ハ・ジウォン』ではないか?
だから、2つの姿を合わせた」
作品が終わって「チョン・ヘリム」としての日常に戻ると、
心にぽっかり穴が空いたような虚しさが訪れて、自分の人生を楽しむことができなかった。
その話を聞いて、1023として正直心が痛かったです…🥲
でも今は、作品が終わったあともキャンバスを通じて自分を表現できるようになって、
「チョン・ヘリム」としての日常も楽しめるようになっている。 それが個人的にはすごく嬉しいです。
ジウォンオンニが去年の個展のインタビューで話していたこの言葉も、ずっと心に残っています…💗
「私はいつも何かを表現するときこそ、自由で幸せな人間になる」
これからも、お日さまがやりたいことを思いっきり楽しめるようになって、
もっともっと幸せになってほしい!そんな気持ちで、ずっと応援しています。🌈
今年は、大阪のアートフェア、水原での展示、そして現在開催中の個展を通して、
アーティストとしてのハ・ジウォンの作品に触れることができて、
その一つひとつに込められた想いを直接聞くこともできて、本当に誇らしくて嬉しかった。🎨✨
そして女優としても、釜山国際映画祭に出席するジウォンオンニの姿を見ることができて、
私にとって忘れられない素敵な思い出になりました。💕
来年はいよいよ、女優ハ・ジウォンの新ドラマ『クライマックス』が放送予定で、
さらに年末にはJTBCのバラエティ番組にも出演予定とのことで、 今からワクワクとドキドキが止まりません…!🥰
女優としても、アーティストとしても、そしてCEOとしても、
どのフィールドでも輝き続けるお日さまが、これからもすべてうまくいきますように!☀🌟
