先日、JTBCドラマ『チョコレート🍫』のOSTを担当した音楽監督
チョン・イェギョン(정예경)さんのインタビューが上がってきて、
長文ですが、読み応えのある内容だから、ここで紹介したいと思います。👇🏻
「ここがOSTうまい店ですか?」 ドラマ音楽監督のすべて
JTBCドラマ『チョコレート』
音楽監督作業現場
文 | チョン・イェギョン 音楽監督
アーティストがある作品に生きている間は、その作品が私たちの人生になり、名前になる。 そのため、「最近、何の作品ですか?」と何気なく尋ねる人からの質問にも、一人でドキッとしたり、心の中で作品に対する自負心に肩パッドができたりして… または!!! そんな段階をとっくに超えて、「職業人」としてミュージシャンになって、 作品の付属みたいな感じで一定の機能を果たしていたり。 2019年末から2020年初めまでイ・ヒョンミン演出、ユン・ゲサン、ハ・ジウォン主演のJTBCドラマ『チョコレート』の音楽監督チョン・イェギョンという名前で暮らした。 音楽監督という職業はそれなりに知られている職業ではあるが、その中でも「ドラマ音楽監督」はミュージカルや映画に比べて、ディテールに知られている分野ではないと思うので、今日は音楽の読者の方々に小さな経験談をお聞かせしたい。
ドラマ音楽監督の仕事
『ごめん、愛してる』、『サンドゥ、学校へ行こう!』、『力の強い女ト・ボンスン』などを演出したスター監督イ・ヒョンミンPDと百想芸術大賞に輝くスター作家イ・ギョンヒ作家が共同制作したJTBCドラマ『チョコレート』。
「ドラマ音楽」という領域は確かにアートの一領域であるが、映像とはメディアと放送を通じて大衆と出会うことなので、むやみに音楽そのもののための音楽だけをすることはできない。 そのドラマにふさわしい「結」の音楽ジャンルを探し出して制作しなければならないが、言ってみれば、時と場所にはマッチしながらも流行に遅れを取らず、さわやかなオーダーメードのような音楽を作ることがカギと言える。
音楽監督は、作曲チームのチーフ作曲家として、劇の色を規定するメインテーマを直接書くほか、作品に参加して曲を書く一般の作曲家たちの曲にディレクションを与えながら、完成度を管理するプロデューサーの役目を果たす。 さらに、その作品にアップされる音楽に関する著作権関連の行政的な最終責任を担うため、脳の半分はクリエイティブな仕事に使い、半分は制作部と呼吸をともにし、スピーディーで鋭い判断力、理性を持って働かなければならない。 専門家と管理者の役割を同時に果たすことである。 そのため、音楽をつかさどるが、ストーリーを音楽で解くには、シーンに対する解釈力とともに、演出部、制作部との柔軟なコミュニケーション力、俳優の感覚を逃さず音楽で表現できるセンス、目つきも重要だ。
ドラマのOSTはSongとScoreに分かれているが、今日は多くの方々が気になるSongについて先に話そうと思います。
オープニングタイトル音楽、 You & I
タイトル音楽は、毎回このドラマが始まると同じように流れるため、そのドラマの顔になる。 そのドラマの第一印象を決める音楽だから、音楽監督の自尊心でもあるので、それなりに悩みます。
本作のオープニングタイトルは制作前、イ・ヒョンミン監督を首長とする演出部の特別注文があったが、『チョコレート』はヒーリングドラマなので、オーケストレーションが過度になく、歌唱もささやか、地味ながらもその中にときめく感情を感じなければならない…という恐ろしいコンセプトを基調にして制作することになった。 地味な音楽の恐ろしい理由は、派手な音楽の方が書きやすいからだ。 簡潔であればあるほど、すっぴんの肌のキメが現れ、ノーメイクだが、妙に美しい感じを出す音で勝負しなければならないためだ。 巧みなく淡泊だが美しい、糸目のようなその感じを少しでも逃してもその音楽は線を超えてしまう。
そう思って自然美人を作るという感じで作ったタイトルが『You & I』という歌だ。 俳優ユン・ゲサン、ハ・ジウォンがドラマを愛してくれた視聴者たちに渡すプレゼント。 その「きれいな心」をファンが知ってくれたおかげで、CDが完売され、OSTの実物売り上げも週間1位を記録した。
[MV] 윤계상 & 하지원 – ‘YOU & I’ (Special Track) 〈초콜릿〉 OST♪
[MV] ユン・ゲサン& ハ・ジウォン – ‘YOU & I’ (Special Track) 〈チョコレート〉 OST♪
『You & I』は歌詞を書く時、本当にたくさん悩んだ。 一応「英語で歌詞を書こう!」と決めたため、2人の主人公のストーリーを盛り込みながらも、洗練されて象徴的で、簡潔でなければならず、何よりも英語の韻をそれなりに踏んで活かさなければならなかった。 ネットフリックスを通じて全世界配信されるため、英語圏の人々が見ても遜色のない英語の歌詞を書きたかった私の欲だ。 私の欲に自分を少し恨んだが、一応吐き出した言葉だから、やらなければならなかった。 そうして歌詞のコンセプトにしたのは、「太陽と月」のような二人の関係だった。
4話ほど経ってもキスして、どんでもない状況も始まる最近のドラマとは違って、このドラマの主人公たちは手もつかず苛立ち、やや変わったコンセプトの恋愛だったのだ。 だから逆説的にもっとハラハラしていたと思うが、ここに集中してタイトル歌詞を作った。
I search high and low
Eyes closed two hands out
You and I
Seek and hide. Seek and hide.
But you Burn so bright.
Burn so bright.
I walk far and wide
Find my sun in you
You and I
Seek and hide. Seek and hide.
But you’re Out of sight. Out of sight.
You wake up, I’m still sleeping
I wake up, and you’re asleep.
I seek you, you come find me.
But baby, you’re out of sight. I close my eyes.
Seek and hide. Seek and hide.
Out of sight. Out of sight.
Oh, You and I.
(次は、英語の歌詞に合う単語を探し、韻を踏む前にスケッチした、
元々のハングルの歌詞です)
目をつぶって空に両手を伸ばして探します。
君と私はかくれんぼ
でも君がとても輝いて
とても輝いて私は見つめることができない
遠く、遠くまで探し回る
私の光、君を見つけて
君と私はかくれんぼ
でも君は私が届かないところに
あなたが起きたら、私はまだ眠っている。
私が起きれば、君は眠ってる。
私は君を探して、君も私を探して
でも私、目であなたを見ることができない。
それで私、目をつぶってしまう。
君と私
次は女優ハ・ジウォンがレコーディングする日に直接ディレクションをして、録音をしていくメイキング映像です。
英語の歌だと言われて、当然俳優たちは悩んで、負担に感じるようだが、ディレクションを積極的に受け入れ続けてくれて、トラックを完成させてくれた2人の俳優には感謝するばかりだ。 ディレクションを積極的に取り入れ、前向きな気持ちで耳を傾けてくれて、自分の姿を変化させた2人、「さすが俳優だなぁ!!」と感心した。 ディレクションをしたのは私だが、やはり私もベテラン俳優お二人から多くのことを学んだレコーディングの時間でした。
OSTの曲
タイトル曲とは違い、エンディングは毎回変わることができる。 その理由は「OST」と呼ばれる歌のためだ。 アメリカのドラマ、イギリスドラマとは違い、韓国ドラマには必ず「歌」が登場するが、歌のいいところは感情を極大化させ、ミュージカルで言えば、「Song-through(ソングスルー)」シーケンスのように内容丸ごとを縛って大きく鑑賞できるからだと思う。
歌はいつでも歌うものではない。普通4分ほどになるため、それを丸ごと一度鑑賞して感情を深く染み込ませる、主にドラマのハイライト部分に使われる。 ハイライトに使われた歌手の声と感じがドラマシーンとよく合うと、視聴者からすぐ反応が来る。 そのためか、いつどこで歌をスタートをさせていいのか、本当にたくさん悩んで、それほど歌の場所は重要だ。 最大限「インパクト」あるように必殺技で1話当たり1回ずつ使えるように設計しなければならないのが、音楽監督の仕事の中で重要な仕事です。
OSTうまい店<チョコレート>
ちょっと恥ずかしながらあえて言うと、<チョコレート>はOSTうまい店だとそれなりに噂されていたようだ。 視聴率、チャート入りは天が出すもの、または中国発ストリーミング(???!)が左右するという…。けれども、一応私たちは一生懸命に作った。
ドラマの顔であるテーマ曲に貴重な声を承諾してくださった歌手Ailee(エイリー)、Kassy(ケイシー)、カーダーガーデン、ハジン、アイドルグループSEVENTEEN、PENTAGONのフイ、Wonder Girls(ワンダーガールズ)のユビン、シンガーソングライターのステラ・チャン、チョン・ジヌ、ID:Earth、ハ・ジウンまで… 他のドラマに比べて歌がたくさん必要なようで少し無理だが歌をたくさん作った。もちろん、このようなことができたのは、制作会社<ドラマハウス>、そしてOSTチームの全面的な支持と助けがあったからこそできることでした。 私がしたことは音楽を作ったことしかなくて、 すまない気持ちさえする。
大きなビーンバック
内容が気になるアーティスト「ステラ・チャン」
多くの歌の中で、<Right Time and Right Place>は男女主人公のときめく愛の始まりの第一段階に使われる音楽で、そよそよな感じをしているのに、堂々と「愛してる」と近寄らないことをポイントにした。 完璧ではなく多少そそっかしいが、自分の場所で幸せだと思って、相手に手を差し伸べられる可愛い主人公たちの姿を盛り込もうとした。 その場、その時間に偶然のような必然の運命があるのではないかと思って作った歌だが、愛らしい声のステラ・チャンを歌唱者に決めた。
ステラ・チャンについて別の項目を作って語るのは、本当に印象に残る対話のためだ。 私たちは音楽をする前に、お互いに自分のことについて話すようになった。 ステラはこう言った。
「私はですね、もし私が物だったら、大きなビンバックだったと思います。
休む時は本当に何もせず空っぽで、そこに何かを入れるとそれが私になります。」
今考えてみると、それなりに哲学的な対話だったようだ。 大きなビーンバックのようなステラはそのためか、何を注文すれば見通しするアーティストだった。 自分自身には才能が多いが、それを空にしてディレクションを受けて作り直せる素晴らしいアーティスト! その時、その都度、自分を置いて満たしながらコミュニケーションすることを恐れない本当のアティテュードの持ち主だった。 素朴な歌だが、彼女の声のお陰で生き返ったこの小さな曲を再生するたびに、大きなビーンバッグのような、まさに本当のアーティスト ステラ・チャンの眠そうに可愛く笑う姿が思い出される。
音楽監督とは…?
作業室に知人がオーストリアから贈られたモーツァルトの彫像があるが、どうやらあのバイオリンの弓は角材のように見える。 曲を書くのを怠ったら、 ぶっつけられそうな気分になっちゃうかな?他の人に叩かれると、「なぜ叩くの?」と言うけど、モーツァルトに叩かれたら、そのまま殴られなければならなくなりそうだ。 あんな天才も多作するのに、私は何と言う話か?ってこんなことを考えるようになるのだ。
とにかく今日はここまでにして、次は音楽監督の仕事の中で一番重要なこと、別名BGM制作についてもっと話そうと思います。 どうか、今週までに全国民がコロナにうまく勝ち抜いて、再び職場に復帰して楽な気持ちで働き、家に帰ってからは気楽にリモコンを回しながら、テレビドラマを楽しい気持ちで観られる日が来ることを願います。
音楽監督のチョン・イェギョンは、ソウル芸術高校とソウル大学で作曲を専攻し、米ニューヨーク大学で映画・マルチメディア音楽(修士)を専攻した。 ソウル大学、祥明(サンミョン)大学、秋季(チュゲ)芸術大学などで講義を行い、現在、湖原大学実用音楽学部作曲科の助教授として在職し、後学を養成している。 チョン監督は小学校時代、直接作曲した『私の一番好きな言葉』でMBC創作童謡祭に出品し、直接歌って大賞、教育部長官賞を受賞、中等音楽の教科書に歌が載ることになり広く知られた。 20代でミュージカル初作品である“アクターミュージシャン”ミュージカル「モビーディック」で俳優が演技、歌、ダンス、楽器をすべて担当する新しい形式の音楽を披露し、評論家とミュージカルファンから注目を集め、ソウルミュージカルフェスティバルでイェグリーン舞台音楽賞、革新賞を受賞した。 正統クラシックの系譜を引き継ぎ、クム・ナンセ、スミ・ジョー、ペク・ヘソン、I Musiciなど国内外の有名クラシック音楽家たちと作業する一方、最近では<チョコレート>、<30だけど17です>などです。<私たちが出会った奇跡>などのドラマ作品を通じてジャンルにこだわらない多様な音楽世界を繰り広げている。
元記事:こちら
長文ですが、読み応えるのある文章で自分なりに訳してみました。
記事の見出しに「맛집(うまい店)」という言葉がありますが、
食べ物だけではなく、何か良い物を作ったり、売ったりする店や人にも使います。👍🏻
ジウォンオンニが出演したドラマや映画のOSTは素敵な曲ばかりで、
よく聞いてますが、前にも言ったように、
個人的には『チョコレート』のOSTが一番気に入ってます。😍
アーティストたちが歌う「ソング」だけではなく、
「スコア」のインストルメンタルも全部大好きです。💗
メロディも歌詞もとても美しい曲がたくさん収録されていて、本当に贅沢すぎます。
言うまでもなく、ジウォンオンニとユン・ゲサンさんの
デュエットが聴けるのが何より嬉しい。🥰
「太陽🌞と月🌛」のようなチャヨンとイ・ガンの関係を描く『You & I』、
実はジウォンオンニとユン・ゲサンさんが歌う『You & I』のレコーディングは
去年の年末に行われたそうです。🎤
「俳優ユン・ゲサン、ハ・ジウォンがドラマを愛してくれた
視聴者たちに渡すプレゼント」と記事にも書いてありますが、
ドラマがオンエアされてから急遽作ることになったでしょう。😌
その気持ちだけで嬉しくて感動!本当に素敵なプレゼントですね。🎁💗
『チョコレート』はNetflixでもオンエアされるので、
今回は英語の曲が多くて嬉しいです。『You & I』の英語の歌詞はもちろん、
そのベースになった韓国語の歌詞も素敵。💫
歌詞もメロディもシンプルだが、音楽監督が言った通り、すっぴんなのに美しい。
ジウォンオンニみたいにまさにナチュラルビューティーですね。
改めて音楽監督による解説が聞けて本当に嬉しい。❤️