【HAJIWON Archive】ハ・ジウォンの「今この瞬間」インタビュー「損をしながら生きる方が心が楽です」 2012.10.30

ジウォンオンニの初のエッセイ集今この瞬間(지금 이 순간)が9年前の今日、
つまり2012年10月31日に発売されました。📖✨
今日はずっと前から紹介したかったインタビュー記事を訳してみます。💪🏻


「損をしながら生きる方が心が楽です」 – ハ・ジウォンの「今この瞬間」
“손해 보면서 사는 게 마음이 더 편해요” – 하지원의 『지금 이 순간』
2012.10.30

「私が本を出すということは想像できないことでした」ハ・ジウォンが尋ねた。 「今この瞬間」 最善を尽くして過ごしてますか? 俳優であり一人の女性として生きていく中で感じた幸せな夢の取扱説明書

しばらく肌寒かった秋が再び暖かい日差しに遭遇した頃、都市のあるカフェでハ・ジウォンに会った。 季節を逆撫でするような暖かい春を連想させる彼女の微笑は、ときめきで少し顔が赤らむようだった。 対座している間に置かれた一冊の本のおかげだろうか。 彼女は、「そこに自分の過去と現在の人生、そして未来の願いを込めた」と恥ずかしそうに笑った。

出版を控えて初めて出た仮製本の本だった。 自分のすべてを投影したためだろうか。 本棚をのぞく表情さえ控え目だ。 「涙が出そう」と口を開いた彼女がもう一度「今この瞬間」の表紙をなでる。 もう10年余りが過ぎた俳優の人生を通じて、彼女は時には弱くて、時には強いイメージで大衆に多彩な姿を披露した。

しかし、実際にそのすべての役割から離れた、自然人であるハ・ジウォンとしての姿を見せる機会はほとんどなかった。 恐らくこの本は、彼女が俳優としてどんな考えと覚悟で生きてきたのか、その中で感じた甲斐と喜び、そして痛みまでもありのまま公開する最初の告白ではないかと思う。 穏やかな水面上の白鳥の優雅さは、その下に力強く続くあがきのおかげだ。 俳優としてハ・ジウォンが生きてきた今までの時間は、そのような白鳥の熾烈さとあまり違わなかった。

「胸の中でむかむかと熱いものが湧き出てきた。 歯を食いしばって乱打戦を続けた。 その後、相手選手が大きなパンチで顔に当たった。 鼻からポキポキ! 音がした。 その後、ぴりっとした痛みが走った。 何か問題があったに違いない。 けれども、止まらなかった。 撮影を中断したくなかったからだ。 私は,もう2度とこの恐ろしいシーンを撮りたくなかった. …(中略)…後になって鼻の骨が曲がったことを知ったが、今思えばどうしてあんなに無関心だったのかと思うほど愚かな行動だった。 しかし、その時は女優ではなく、ボクサーミョンランとして生きていたから当然のことだった。 ミョンランなら監督のクールな言葉遣いそのまま、『折れたわけではないから大丈夫』と言って、席をどしんどしんと叩いてリングに向かったはずだから。」

-『今この瞬間』中の映画「一番街の奇跡」撮影当時のエピソード

彼女のBOOKSTORY

偶然にも自分の物語が一冊の本で完成したのを初めて見た日、インタビューが行われ、おかげで終始彼女の胸のときめきを感知することができた。 実は本を書くことに決心するまで、彼女は何度も苦労して悩みを重ねたという。 「果たして私が本を出すのが正しいことだろうか」……どう考えても「ハ・ジウォンの本」とは想像しがたいものだったという。

Q. たぶんこの本は俳優としてだけでなく、日常の姿までハ・ジウォンのすべてを盛り込んだと言っても過言ではないようですが。 本を書くことになった過程と感想を教えてくださったら?

実は私が本を出すということは想像できないことだと思いました。 私より、ずいぶん演技した先輩たちもいらっしゃいましたし。ところが、私の物語を通じて、夢を見る人、やろうとする仕事にファイトが必要な人、または演技者になりたい友達に役に立てるという説得が伝わってきました。「私が俳優生活をしながら経験したこと、感じた感情が彼らのヒントにもなり、人生を生きていく力にもなり得る」という考えで、本当に苦労して悩んだ末に決定し、本を書くことになりました。

Q. 本のタイトルが 『今この瞬間』じゃないですか?タイトルにも、 特別な理由があると思いますが。

実は「今この瞬間」という言葉は私が普段からよくたくさん言う言葉です。 おそらく頭の中で最も多く感じて考える言葉だと思います。 仕事をする時もそうですが、「今この瞬間」がなければ、明日はないじゃないですか?今この瞬間、最善を尽くして楽しんで幸せになってこそ、それら一つ一つが積み重ねられ、後にはもっと大きな幸せを得ることができると信じています。 だから、生きていく上で最も大きな力になる言葉でもあります。 大人たちは、私が「私は今この瞬間を楽しんでいます」と気楽に話すと、世間知らずとか、遊びや面白さを追い求めることくらいに誤解されますが、絶対にそうではありません。 今この瞬間、私が最善を尽くす時、 後悔しないという覚悟なんです。 だからエネルギーも溢れ、もっと一生懸命に働ける原動力になる言葉です。 実は最も「ジウォンらしい」言葉ですね。(笑)

Q. 俳優としての人生と覚悟も込められているが、日常に接する時のぎこちない感情も率直に告白した。女優ではなく、チョン・ヘリム(ハ・ジウォンの本名)として最近挑戦していることは何ですか?

私は実はドラマや映画の中では、人々とのコミュニケーションも上手で、よく解け合って幸せですが、いざ、チョン・ヘリムとしては表現が下手です。 多くの人と出会ったり、コミュニケーションしたりする機会が多くないので、 とても下手な方です。 子供のように下手で不十分だというか。 成長が遅いように他の人より日常生活でよく分からないことが多いです。 だから最近は照れくささに負けずに様々な人とコミュニケーションしながら、自分を上手く表現できることに挑戦しています。 私がそうできなかった理由は、 すごく恥ずかしがり屋なんだから。

Q. 俳優としてのハ・ジウォンを考えると、照れくささというのはちょっと意外ですが。

演技をする時はシナリオもあるし、与えられた状況があって、思う存分発揮できるんです~(笑) 現実世界では、その時その時どう表現すべきか照れくさくて、よく分かりませんでした。 なので、もう少し人たちとコミュニケーションを取る努力、 様々な挑戦を頑張りたいと思います。

Q. 撮影中に感じた感情と発生した事故について正直にお話してくださいました。俳優になるために、またその前で「真の」俳優という修飾語を得るための努力が本当にすごいと思います。その努力を他のことに注いでも成功したと思うが、俳優以外に他の夢はなかったのか?

すごく多かったです。(笑) ところが、俳優という職業がとてもよかったのか、これまで夢見てきたものはもちろん、本当に趣味さえもすべて忘れるほど夢中でした。 幼い頃は宇宙飛行士にもなりたいし、デザイナーにもなりたいし、先生にもなりたいし……夢はたくさんありました。 俳優の夢も実は幼い頃から持っていましたが、何か違う世界の人たちだと思って一度も表現したことはなかったと思います。 ところが、やってるうちに、今は俳優になりましたね。(笑)

彼女の人生が変わったのは、高校時代の一本の電話だった。 写真館に飾られていた写真を見た芸能プロダクション関係者の電話……… しかし、それで彼女がうなぎ上りの俳優の道を歩むようになったわけではなかった。 着実に演技の勉強をし、演劇映画科に進学して夢のための階段を上った。 そして、チャンスが与えられた「瞬間」、彼女は自分の全てを注ぎ込みながら、自らが認めるほどの最善を尽くしていった。 本を通じてそんな過程を知ると、「やってるうちに俳優になった」という彼女の言葉があまりにも謙遜な表現であることに気付くようになる。

Q. 俳優としての役柄にはまって抜け出す方法で旅行をお話ししましたが、どのように旅行先を選ぶ方ですか?

私は見慣れないことを楽しめば、役から抜け出すのが少し楽になると思います。 見知らぬ空、見知らぬ人と時間……そういうことを経験するとき、好奇心が発動しながら気になり、そうしながら作品の中のキャラクターを送り出しているような気がします。だから旅行はできるだけ一度も行ったことのない所に行きたいです。 空と光、自然が好きなためか、見知らぬ空間の自然に向き合うととても良いです。

Q. 今回の本を出版しながらも、すべて自分で直接取りまとめて、気に入らなければ、また直して完璧を期したと言うが、俳優としてプロ意識を持って臨むのは当然ですが、全てのことにそんなに完璧主義者ですか?意外に天然なハ・ジウォンの姿はないか知りたいですね。

実は私が出版社の代表と最後の印刷に入る前に電話で話をしながら、「私のせいで本当にお疲れ様でした」と言ったら、代表が「本を作っていく過程を見ながら、ハ・ジウォンさんが見えた」としながらも、「本当にジウォンさんのような人は見たことがない」と言っていました。(笑) 実は私が本を作りながら最後まで「自分が気に入らない本を愛する人たち、ファンの皆さん、読者に見せることができなかった」と言ったんです。 今も正直100%満足することはできません。まだ恥ずかしいけど、その真正性一つで今まで精を出し、たくさん苦しめたと思います。 しかし、日常は全く天然です。 何もできません。(笑)

Q. 本の内容の中に心に響く文章が多かったですが、 その中で「挑戦する人にとって終わりはないと思う」という言葉がすごく記憶に残ってます。 経験で体得した教訓のようですが、一番切実だったのはいつだったのですか?

直接体得したに違いないです。(笑) 韓国初の3D映画を標榜した『第7鉱区』を撮影した時でした。 みんな無謀だと言いました。 バイクに乗って銃を撃ち、モンスターと戦う、ハリウッドでしか見られない女戦士のキャラクターだったから。でも私は、この作品がダメだとは思いませんでした。本当に興奮して、胸がドキドキして、挑戦してみたい衝動まで湧いてきました。「これをどれくらいやり遂げるか、頑張れるか」というよりも私にとっては、とても楽しい作業でした。 本当に大変な瞬間は、毎日祈りながら 頑張って撮影しました。 もちろん、多くの人が結果で話しているけど、私の場合はこの作品を終えてからもっと大きな挑戦ができるという自信がつきました。また、結果的に満足できないからといって、この挑戦が無謀だったり、無駄になったりするのではないということに気付いたりもしました。 私を含む周りの人々に、いつかこの挑戦の見返りが確かに来るということを知ったのです。 挑戦するときは、胸から熱く沸き上がる、涙が出てむかつくことがあるんですよ。そんなことが、自分自身が生きていると感じさせると思うよ。 生きていながら感じるのは、失敗を恐れない挑戦は、結果とは別にその見返りが来るということです。

Q. 「絶えず学ぶ人が俳優」という言葉も記憶に残りますが。

実はその言葉は、私が『デュエリスト』という作品を撮影する時、イ・ミョンセ監督が言ってくださった言葉です。 その言葉は私にとっては本当に衝撃でした。 私自身は何でも一生懸命にする人だと思っていたのに、これまで私がしてきたことは一部に過ぎなかったということに気づきました。俳優は必ずしも映画に出てくるアクションや運動だけを学ぶのではなかったのです。 時には本になったり、時には美術館の絵にもなったり、一緒にいる人々の誰かになることができなければなりません。俳優は、本当に絶えず考えて学ぶ人、だから私の中を何かでいっぱいに満たし、ある瞬間に瞬発力を持って発揮できる人だというのです。 監督はカメラアングル一つでも変わる光と闇のように俳優に必要な説明をしてくださいました。 その後、私はシナリオを読むと、自分の役割だけに注目するのではなく、その人の全てを想像する習慣ができました。 絶えず何かを学ばなければ、その中に持っている力が大きくならないことは「挑戦」と一脈相通じるようです。 学んで挑戦してこそ、もっと良い姿をお見せできると思います。

Q. お父さんとお母さんについての話を聞いて、本当にいい娘ではないかと思いました。俳優としての人生を生きて成功するまで、両親から受け継いだ原則の影響が大きかったと思いますが。

父はいつも私に時間についての話をたくさんしました。 時間の約束をちゃんと守れば、それだけでもその人について知ることができるということでした。私は撮影現場に決して遅れないですよ。 むしろもっと早く到着してご飯でも食べましょう。(笑)謙遜しないといけないし、いつも最善を尽くさなければならないということもあります。 この3つは常に強調しました。 とても単純な言葉ですが、俳優をしながらいつも心に刻みつけたので、とても役に立ちました。母は損をしながら生きろと言います。お母さんが凄く少女のようです。(笑) 母の助言のおかげで、私は働く時もお金を追って働いたことが一度もありません。 自分が好きなこと、もっと得ようとする焦りで生きるより、損をしながら生きる方が心が楽だということを知っているから。

彼女の望み

Q. アクションも可能な女優というのは競争力でもありますが、イメージが固まるのは嫌でしょう。これからハ・ジウォンという俳優の名前の前にどんな修飾語が付くことをお望みですか?

私は作品の中からその人の香りが感じられる俳優になりたいです。きれいな顔、上手なセリフ、演技スキルのようなものではなく、映画が終わった時、その人の情緒や感性、香りが感じられる俳優がいますよね?! 例えば、『シークレット・ガーデン』で、キル・ライムのアクションにラベンダーの香りがするという声を聞いた時が良かったです。 実は私はアクション演技をする時も格好よく、あるいは素敵に見えるのが目的ではなく、感情が最優先なんです。 この人に私はなぜ銃を向けなければならないのか、刃先に悲しみがにじみ出る理由が私にとっては第一です。 アクションであれ、メロであれ、その人の香りが漂う演技をする俳優になりたいです。

Q.最後に『今この瞬間』に触れる読者たち、ファンに伝えたい言葉は何ですか?

今もすごく恥ずかしいです。すごく緊張して………. それでもすごく一生懸命に楽しみながら、今この瞬間まで私が愛する人々、好きなことについて自信を持って話すことができました。それがとても幸せです。 まだそんなに年を取っていませんが、俳優として私が経験した過程、日常の話を通じて、読者の皆さんを慰める、あるいはファイトになる素朴な本になればと思います。 多くの方々が今この瞬間を楽しんでほしいです。(笑)

元記事:こちら


お日さまの『今この瞬間』のインタビュー記事、
自分の中ではお気に入りトップ3に入るくらい好きだから、丁寧に訳さなければならない!💗
良いタイミングで紹介しなくちゃ!と思ったので、今日ここで紹介することに。😌
言うまでもなく、とても読み応えのある記事で、このインタビューを読んでから、
ますますハ・ジウォンという女優、チョン・ヘリムという人間を好きになりました。🥰

エッセイ集のタイトルである『今この瞬間』について、
ジウォンオンニがインタビューでも話してたが…
実は『今この瞬間』という言葉は私が普段からよくたくさん言う言葉です。
おそらく頭の中で最も多く感じて考える言葉だと思います。
仕事をする時もそうですが、『今この瞬間』がなければ、明日はないじゃないですか?
今この瞬間、最善を尽くして楽しんで幸せになってこそ、
それら一つ一つが積み重ねられ、後にはもっと大きな幸せを得ることができると信じています。
だから、生きていく上で最も大きな力になる言葉でもあります

ジウォンオンニが言った通り、この言葉は最も「ジウォンらしい」ですね。😌
エッセイだけではなく、このインタビューでも役から抜け出す方法、
お父さんとの3つの約束、俳優としてのハ・ジウォンなど色々語ってくれたんですが、
個人的に一番印象に残ったのは、ジウォンオンニが『第7鉱区』について語るとこ。
多くの人が結果で話しているけど、
私の場合はこの作品を終えてからもっと大きな挑戦ができるという自信がつきました。
また、結果的に満足できないからといって、
この挑戦が無謀だったり、無駄になったりするのではないということに気付いたりもしました

ジウォンオンニが凄くいいことを言ってくれたな~と思うし、
初めてこのインタビューを読んだとき、この言葉から大きな勇気をもらいました。💗
作品
数字だけは計れないし、数字が取れなくても、
どんな作品でも必ず得ることがあるから、何ひとつ無駄なものはないと思ったりして…

そして「絶えず学ぶ人が俳優」というイ・ミョンセ監督の言葉…
私自身は何でも一生懸命にする人だと思っていたのに、
これまで私がしてきたことは一部に過ぎなかったということに気づきました。
俳優は必ずしも映画に出てくるアクションや運動だけを学ぶのではなかったのです。
時には本になったり、時には美術館の絵にもなったり、
一緒にいる人々の誰かになることができなければなりません。
俳優は、本当に絶えず考えて学ぶ人、だから私の中を何かでいっぱいに満たし、
ある瞬間に瞬発力を持って発揮できる人だというのです

この前にジウォンオンニが1023 Dayのライブで「演技について悩んでいる」と明かしたが、
よく考えてみると…お日さまは現状に満足しない、
常に今より良い演技を見せたいと思っているからこそ、色々悩んでしまうでしょうね。😌
あまりプレッシャーにならないといいな~と思いますが、
韓国を代表する大女優になっても、決して驕らず、常に謙虚で努力し続ける姿を心から尊敬しています。💗

インタビューでジウォンオンニが…
私は作品の中からその人の香りが感じられる俳優になりたいです。
きれいな顔、上手なセリフ、演技スキルのようなものではなく、
映画が終わった時、その人の情緒や感性、香りが感じられる俳優がいますよね?!
アクションであれ、メロであれ、その人の香りが漂う演技をする俳優になりたいです

と話してましたが、個人的にはこの部分が凄く好きです。💗
映画『雨光』で演じるナムミはどんな香りが漂うのか、もう楽しみしかないです。🥰

投稿者: sunshine1023

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